タロット占いを始めようと思ったとき、困るのがタロットカード選び。
タロットカードにはいつくかの種類があって、
大きく分けると次の3つに分類することが出来ます。
中でも人気が高く、多くの人に使用されているのが「ライダー・ウェイト版」です。(以後ライダー版と表記)
次いで「マルセイユ版」、そして「トート版」という人気順になっています。
マルセイユ版タロットも、古くからの根強いファンが多く、人気のあるタロットカードです。
「トート版」はどちらかというと、マニアックなタロットカードなので、他の2つに比べると使用率は低い印象。
そこで今回の記事では、タロットカードで人気のある、
「ライダー版」と「マルセイユ版」の違いを解説していきたいと思います。
※トート版にも興味があるよっていう人はこちらの記事
【不思議な魅力】トートタロットの特徴とウェイト版との違いを徹底解説もオススメです。
ライダー版とマルセイユ版の3つの違い
まず結論から言うと、
ライダー版とマルセイユ版の違いは次の3つになります。
それでは一つずつ見ていきましょう。
絵柄が違う
ライダー版とマルセイユ版のもっとも大きな違い、それは絵柄です。
「大アルカナ」と「小アルカナ」それぞれに違いがあるので、別々に解説していきます。
大アルカナの絵柄の違い
ライダー版とマルセイユ版の大アルカナの絵柄の違いは次のとおり。
それでは見ていきましょう。
マルセイユ版の絵はとてもシンプル
マルセイユ版タロットカードの大アルカナの特徴は、なんといってもそのシンプルな絵です。
もともとマルセイユタロットは「木版画」で作られていたので、絵が簡素化された感じになっています。
そのうえ使われている色数も少ないので、それもマルセイユ版の絵のシンプルさの一つの要因です。
しかしそのシンプルさ故に、とても味のある絵になっているので、そこに魅了される人も多いのも確か。
それに絵がシンプルな分、自由度の高い占い方ができるのもマルセイユタロットの魅力の一つとなっています。
ライダー版の絵には秘術的な要素が多く含まれている
ライダー版タロットカードの大アルカナの特徴は、1枚のカードに多くの象徴が描かれているところです。
ライダー版タロットは、神秘学者のアーサー・エドワード・ウェイトが、画家のパメラ・コールマン・スミスに描かせて完成しました。
この2人は、秘密結社の「黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン)」に所属していました。
そこで、マルセイユ版のタロットを元に、そこへ秘技的な要素を加え、占い専用のカードとして制作したのが、ライダー版のタロットカードの始まりです。
なのでライダー版のタロットカードは、マルセイユ版に比べて、絵に意味ありげな象徴が多く、複雑になっています。
小アルカナの絵柄の違い
小アルカナのカードは、大アルカナ以上に、ライダー版とマルセイユ版では大きく異なります。
何がそんなに違うのかというと、それは、絵柄の有無です。
このように、小アルカナのカードは、「※コートカード」をのぞいて、ライダー版とマルセイユ版では、全くの別ものと言っていいほどの違いがあります。
ライダー版の小アルカナのカードには絵柄がある
ライダー版の小アルカナのカードには、
大アルカナと同様に56枚すべてのカードに絵が描かれています。
つまり、小アルカナのカードにも秘術的な要素が多く描かれています。
ここがマルセイユ版との大きな違いです。
また、ライダー版タロットの場合、78枚全てのカードを使った占いでも、小アルカナに絵がある為に、直観的に理解ができるので、初心者の人でも比較的占いやすいという特徴があります。
ライダー版のタロットカードが一般化して人気があるのは、こういった理由があるからです。
マルセイユ版の小アルカナのカードはただの図柄だけ
マルセイユ版の小アルカナのカードには図柄しか描かれていません。
マルセイユ版のタロットカードは、もともとゲーム用として作られました。
現代でいう「トランプ」のような存在ですね。
そのような理由から、マルセイユ版タロットの小アルカナのカードは、
とてもシンプルで抽象的な図柄になっています。
なので、マルセイユ版タロットを使ってのフルデッキ(78枚のカード全て)での占いは、ライダー版よりも難しくなっています。
「数秘術」や「四元素(火水風地)」などの基礎知識がないとカードの意味が読めないので、上級者向けといった感じです。
マルセイユ版タロットに苦手意識を持っている人は、これが理由と思われます。
カードの名前が違うものがある
ライダー版とマルセイユ版では、カードに書かれている文字の違いというのがあります。
ライダー版のタロットカードがマルセイユ版のカードを元にして描かれている、というのは先に説明した通りです。
なので、カードに描かれている絵の意味にはそれほど違いはありません。
しかし、カードに表記されている文字の言語には違いがあるんです。
マルセイユ版はフランス語
マルセイユ版タロットは、その名称のとおり、フランスで多く広まったタロットカードになります。
なので、カードに書かれている文字も基本的にはフランス語となっています。
フランス語に馴染みの少ない日本人には、マルセイユ版のタロットカードの名前を見ただけでは、少し意味が分かりにくいのが難点です。
しかし、タロット占いにおいて重要なのは、「文字よりもカードに描かれている絵」です。
なので、実際に占いをする場合においても、カードの言語の違いというのは、それほど問題にはなりません。
また、マルセイユ版のタロットカードでも、英語表記のものや、多言語で表記されているものもあるので、どうしてもフランス語が苦手だという人は、そういったものを選ぶといいでしょう。
ライダー版は英語
ライダー版のタロットカードの元は、イギリスのロンドンにあるカード会社(ライダー社)によって作られました。
なのでライダー版のカードに書かれている文字も基本的に「英語」です。
英語は日本人にも馴染みがあり、カードのタイトルを見ただけで、内容を理解しやすいため、これもライダー版が人気がある理由の一つになります。
カードの名称の違い
ライダー版とマルセイユ版では、カードの名称が違うものがいくつかあります。
それが、大アルカナの13番と16番のカードです。
それぞれの違いは次のとおり。
16番のカード「塔」が「神の家」に
16番のカード「塔」のカードの呼び方が、ライダー版とマルセイユ版では違っています。
ライダー版では「THE TOWER.」で「塔」という意味です。
これがマルセイユ版では「LA.MAISON.DIEV」で「神の家」となります。
とはいえ、これら2枚のカードは呼び方が違うだけで、絵柄から受け取る意味に違いはありません。
なので、タロット占いをする上で、この違いはそれほど気にする必要はないでしょう。
マルセイユ版だからといって、16番のカードを必ず「神の家」と呼ぶ必要もない、ということです。
なぜなら、解説書によってはマルセイユ版でも、「塔のカード」として解説されていたりするからです。
なので、塔でも神の家でも、好きな方の呼び方で読んで大丈夫です。
13番「死」のカードに名前がない
13番のカードはライダー版、マルセイユ版ともに「死」という意味を持っています。
ライダー版のカードには、意味そのものの「DEATH.」という文字が書かれています。
しかし、マルセイユ版のカードには13という数字以外は何も書かれていません。
これには色々と理由があり、
「死(DEATH)」という文字は、不吉な予感を連想をさせる為、マルセイユ版では書かれていないとされています。
しかしこれも、「塔のカード」と同様に、名前の表記があるかないかの違いだけなので、タロット占いをする上では、とくに困ることはないでしょう。
大アルカナの番号の違い
ライダー版とマルセイユ版ではカードの番号が違うものがいくつかあります。
それが次の二つ。
力と正義のカードの順番が違う
ライダー版とマルセイユ版では、「力」のカードと「正義」のカードの並び順の違いがあります。
それぞれ番号の違いは次のとおり
つまり、「力」と「正義」のカードのカードの並び順がライダー版とマルセイユ版では真逆になっています。
とはいえ、初心者の人が普通にタロット占いをするには、この番号の並び順の違いはとくに気にする必要はないでしょう。
生命の木に対応させるため
なぜこのように力と正義のカードの順番に違いがるのかというと、そこにはライダー版の作者の意図がありました。
ライダー版のタロットカードを制作する際に、考案者であるアーサー・エドワード・ウェイトが、タロットの大アルカナのカードと、「生命の木」を対応させるために変えた為、と言われています。
なのでライダー版のタロットカードには、この生命の木の思想が多く含まれています。
つまり、ライダー版のタロットカードをさらに深く知る為には、生命の木の知識が必要です。
ですが、タロット初心者の場合、とくに知らなくても、タロット占いをすることは可能なので心配の必要はありません。
愚者の番号の0か無しか
ライダー版とマルセイユ版では愚者の番号にも違いがあります。
そう、マルセイユ版の愚者のカードには番号が付いていません。
これの理由には色々と諸説がありますが、
もともとマルセイユ版のタロットカードは、ゲーム用として制作された為、愚者のカードはトランプの「ジョーカー」の役割をしていたためと言われています。
なので番号がないんですね。
逆に愚者のカードに「0」の数字が割り当てられたのは、ライダー版からだと言われています。
つまり番号の有無についてはそれほど意味はないので、初心者がタロット占いをする場合においては、ほとんど気にする必要はないでしょう。
ライダー版とウェイト版は同じもの
タロットカードに興味を持った人なら、
「ライダー版」とか「ウェイト版」、
または「ウェイト・スミス版」というのを聞いたことがあるかもしれませんね。
これらは何が違うのか?気になる人もいるかもしれませんが、
ですが、これらは全て、同じものになります。
ライダー版と呼ばれる理由
ライダー版のタロットカードの元は、
1909年にイギリスのロンドンにある「ライダー社」から発売されました。
その社名のライダーをとったものが「ライダー版」の名前の由来になります。
実にシンプルな理由でしたね。
ウェイト版と呼ばれる理由
ではなぜウェイト版とも呼ばれるのか?
その理由は、ウェイト版タロットの考案者の名前からそう呼ばれるようになりました。
ウェイト版のタロットカードは、「黄金の夜明け団(ゴールデン・ドーン)」という秘密結社に所属していた、
神秘学者の「アーサー・エドワード・ウェイト」と、画家の「パメラ・コールマン・スミス」の二人によって制作されました。
つまり、「ウェイト版」という名前の由来は、このタロットカードの考案者「アーサー・エドワード・ウェイト」からとったもの、ということになります。
書籍やタロットカードによっては、「ウェイト・スミス版」と呼ばれるのも、これが理由です。
ちょっとややこしいですが、
「ライダー版」も「ウェイト版」も「ウェイト・スミス版」も、呼び方が違うだけなので、扱い方も同じで問題ありません。
初心者にはライダー版とマルセイユ版どっちがいいの?
結局タロット占いの初心者には、ライダー版とマルセイユ版のどっちを買えばいいのか?
答えは、どちらでも気に入った方でOKです!
ライダー版にはライダー版の良さがあり、マルセイユ版にはマルセイユ版の良さがあります。
基本的には全てのカードに絵柄があって、理解がしやすい「ライダー版をオススメ」しますが、
マルセイユ版の大アルカナの愛嬌のある絵柄も正直捨て難いです。
なので、最後にはあなたの直感に頼って決めて構いません。
大アルカナから始めるならマルセイユ版でもOK
タロット占いが初めての人の場合、いきなりフルデッキ(78枚のカード)で占いを始める必要はありません。
大アルカナの22枚だけを使って占いを始めた方がいいです。
そういった意味からも、「ライダー版」でも「マルセイユ版」でも、
占いをはじめる難易度は変わりません。
確かに、マルセイユ版の小アルカナのカードは、ただの図柄で初心者には読みにくいし、とっつきにくいかもしれません。
けど少しずつでも覚えていけば、そのカードがきっと気に入るはずです。
なぜなら、ここまでこの記事を読んだということは、少なからず「マルセイユ版タロット」に興味があるということでしょう?
だったらもう迷う必要はないんじゃないでしょうか😄
まとめ
今回はライダー版とマルセイユ版のタロットカードの違いについて解説してきました。
まとめるとこんな感じ。
ライダー版に比べて、少しクセの強いマルセイユ版のタロットカード。
けどどっちのタロットカードにも魅力がたくさん詰まっています。
違いはあるけど、優劣を決めることは出来ません。
ライダー版にはライダー版の、マルセイユ版にはマルセイユ版の、それぞれいいところがたくさんあります。
どちらのタロットカードを選んだとしても、それはあなたの個性です。
タロットカードを使って、タロット占いを楽しみましょう😊
この度は最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事が少しでも何かのお役に立てたのなら嬉しいです。
それではまた。
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